恋愛においては自分と似た顔の人を好きなるとよく言われています。
心理学の実験でもそのような結果となっているものが複数あります。
しかしストレス状態の男性は自分と似ていない人に惹かれるようです。
ストレス下でヌード写真をどう評価するか?
ドイツのトリーア大学がストレスを与えられた男性の女性に対する好みがどのように変化するかを実験しました。
この実験では男性を2つのグループに分けました。
冷たい水に手をつけさせられるストレスグループと適温のお湯に手をつけさせられる比較グループです。
(冷たい水に手をつけたグループのストレスが高まっていることは唾液中のストレスホルモンを計測して分かっています)
そして女性のヌード画像を見せられました。
これらの画像の一部はそれを評価する男性参加者の顔に似るようにコンピュータで加工されています。
それぞれの画像を評価したところストレス条件グループの男性は自分と似ていない女性をより高く評価しました。
ストレス条件にない比較グループは自分の顔に似せられた画像を高く評価しました。
この実験では筋電図測定用の電極を顔につけてその反応も確認していますが、そちらのデータでもストレス下の男性は似ていない女性を見たときに好意的な反応になることが分かっています。
子孫を残すことを優先すると似ていない人を選ぶ
男性は長期の関係を持つ場合に信頼できる相手を選ぼうとします。自分に似ている人は信頼できると考えるので好きになります。
しかし子孫を残すことのみを優先した場合には似ていない人を選びます。そのほうが生まれる子供に多様性を持たせることができるからです。
ストレスは生存の危機でもあります。動物はもう生きられないかもしれないと考えたときにせめて子孫だけでも残そうと思います。
つまりストレス条件は子孫を残すことを優先した状態なので似ていない人を選ぶと考えられます。
参考文献:Effects of stress on human mating preferences: stressed individuals prefer dissimilar mates