ワトソン

■ワトソン
<J.B.Watson;1878-1958>
 
「環境や経験こそが人間を決めるのだ」と言ったのは、アメリカの心理学者ワトソンでした。
 
「私に、健康で良く育った1ダースの子どもと、彼らを養育するために私自身が自由にできる環境とを与えて欲しい。そうすれば、そのうちの一人をランダムにとりあげ、その子を訓練して、私が選ぶ専門家-医師、法律家、芸術家、実業家、さらには、こじき、泥棒にさえもしてみせよう。その子の祖先の才能、好み、傾向、適正、能力がどうであろうと」
 
と豪語したそうです。
 
また、ワトソンは人間の性質は経験によってつくられるということの一端をパブロフの条件づけと同じやり方の「アルバート坊やの実験」で実証して見せました。
 
ワトソンは、それまで白ネズミを怖がらなかった赤ちゃんに、白ネズミを触ろうとするたびに大きな怖い声を聞かせるというシンプルな実験を行い、その赤ちゃんを、白ネズミを見るなり怖がって逃げるようにしてしまいました。
 
こうした実験により「人間を決めるのは、生まれつきの資質よりも、どういった環境で育ち、どんな経験をするかの方」であることを強調し、20世紀前半のアメリカの心理学派に【行動主義】を打ち立て席捲した革新的人物がワトソンです。