森田療法

森田正馬(もりた まさたけ)による治療の方法。
不安や葛藤をあるがままに受け入れるという神経症に対する心理療法。
 
一度トラウマになってしまうと、その原因になった過去や経験は変えられるものではありません。いまのトラウマに正面から向き合い、それにうち勝つための行動や認知を身につけようとします。
 
「変えられないことは変えなくて良い」「変えられることだけを変えていこう」という考え方で、けっして何かをガマンしたり、無理に行動や認識を変えると言うことではありません。
 
たとえば、人前に出ることがいやで、緊張しまくる性格の野球選手は、あがり症を治すことはできませんが、あがったまま野球をできるように勇気づけてあげます。あがり症でも野球ができればいいんだという考え方です。
 
行動を目的本位にすることによって、症状はあるがままにしておくということです。これによって行動への集中力が高まると、だんだん症状も緩和し、治っていきます。
 
森田療法は、森田自身が学生の頃患っていた心悸亢進発作で悩まされていました。
 
しかし、切羽詰まってむかえた定期試験で、勉強に気持ちを向けることにより、いつしか心臓の症状がなくなるという経験から、この治療法の発想が生まれたとされています。

■森田療法
 
・第1期:ひたすら床に伏す期間
 目 標:心身の疲労回復
 行 動:患者の隔離・安静、安眠
 期 間:4~7日間
 
・第2期:作業期
 目 標:自発性の発揮・気分本位の打破
 行 動:軽い手仕事(草刈り、部屋の整理など)
 期 間:1~2週間
 
・第3期:重作業期
 目 標:価値観の没却・不可能なこと無しの体得
 行 動:全身的作業(畑仕事、庭掃除、炊事など)
 期 間:3~4週間
 
・第4期:日常生活訓練期
 目 標:境遇に従順・純な心の会得
 行 動:通信と会話の再開
 期 間:1~4週間