著名な心理学者

心理学のルーツは、古代のシャーマン(宗教的職能者)や占い師だと言われています。
 
その当時の病は、動物霊や悪魔によって引き起こされていると考えられており、それらを取り除くのが、彼らの役目でした。
 
当時の治療法というのは、人間の心が病んでいるという考え方ではなく、呪いや魔女によって人間が苦しんでいるという考えですので、現代の心理学とはかなりかけ離れていたといえます。
 
しかし、その当時では、それが当たり前だったのです。
 
占いには様々なものがありますが、一部の占いには心理学に近いものがあります。
 
例えば、「こういうタイプの人は、きっとこういうふうになるはずだ」という行動予測は、統計学的な要素を含んでいるとも言えます。
 
しかし、それらの占いは、運命的なもの、たとえば太陽の力、星の力、宇宙の力など、「外なるもの」によって支配されているという発想に基づいているものがほとんどでした。
 
そういった、外部要因によるものではなく、もっと人間の「内なるもの」、つまり心に焦点をあてたものが、心理学の始まりです。
 
その「自分の内なる心理」と言われる現代の心理学が誕生したのが、1879年、ヴントがドイツのライプチヒ大学に心理学研究室を創設した時と言われています。
※ライプチヒ大学:1409年創設-ドイツでは2番目に古い歴史を持つ。ゲーテや森鴎外が学んだ。
 
それまでは、人間の心の中をのぞくのはタブーとされ、宗教的観念からも許されていませんでした。
 
しかし、時代が進むにつれて、医学や科学も進歩し、「人間を支配しているのは心臓ではなく脳」、「地球は丸い」、「地球は太陽のまわりを回っている」ことなどの事実が明らかになり、だんだんと、神や仏よりも現実科学のほうが確かなものだと認識が出来てきたのです。
 
そうした時代背景の中、ヴントが心理学研究室を創設し、心理学がより現代の心理学らしくなってきたのです。
 
ヴィントの心理学は生理学に基づいていました。条件反射や生理学的な反応に人間の心の内観性を組み入れ、人間の意識に着目した発想で分析したのです。。
 
つまり、「意識的に感じていることが行動に影響を与えている」=「心の中でこう思っているから、このように行動するのだろう」といった仮説を作り、実験や統計をとり検証していきました。
 
こうした心のメカニズムを探る心理学を【実験心理学】と呼んでいます。
 
ヴィントと正反対の発想、【臨床心理学的】な「無意識」というものを重要視したのがフロイトやユングです。
 
臨床心理学では、人間の心の状態を心理テストなどを通じて掴んだり、「この人はこういう心の病気なのではないか」ということを研究します。
 
不健康と思われる心を診断したり、治療を行うための心理学が、臨床心理学とされています。
 
このように心理学は大きく分けて実験心理学と臨床心理学に分けられています。
 
この二大心理学の流れでさまざまな理論が展開され、実験心理学では実験結果の利用方法により、教育、経営、スポーツなどに細分化されていったのです。
 
また、臨床心理学の分野では流派によって治療法や診断方法が異なり、仮説作業が異なれば人間の心理を探るテストも違ってきます。
 
現在の心理学や心理カウンセリングは、こうしてさまざまな理論や分析・治療方法に体系化、細分化され、そして今も研究が続けられています。
 
ここでは、その根源となっている理論や方法論を提唱した著名な心理学者達を紹介していきたいと思います。

ヴント
フロイト
ユング
エリクソン
パブロフ
ワトソン
森田正馬